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匿名組合契約書 〜第三者から出資を受ける一つの方法〜

匿名組合とは、当事者の一方(出資者:匿名組合員)が相手方(営業者)の営業のために出資をし、 その営業から生ずる利益を分配することを約する契約形態です。商法第535条に規定されています。 (商法の匿名組合に関する部分の抜粋を末尾に記載してありますので、ご参考にして下さい。)

→各当事者が出資をして共同の事業を営むことを約する場合は、民法上の任意組合にあたります。

  民法第667条(組合契約)
  組合契約は、各当事者が出資をして共同の事業を営むことを
  約することによって、その効力を生ずる。
  2  出資は、労務をその目的とすることができる。

→商法上の匿名組合は、営業者が(共同ではなく)単独で事業を行い、出資者(匿名組合員)は その事業に対して出資のみを行い、その事業から生じる利益/損失を分担/負担するところに特徴があります。

→出資者(匿名組合員)の出資は営業者の財産となります(商法第536条)。 従って、出資者にとっては、営業者が出資者からの出資を本事業以外に利用しないこと、 営業者の他の事業と混同しないように計算を明確に分けることが重要であり、契約書にも これらを営業者の義務として規定しておくべきです。

注意!
匿名組合の営業者は、原則、金融商品取引業の登録・届出が必要です。


証券会社・投資顧問業・銀行などのプロ(適格機関投資家)が営業者になる場合等を除き、 匿名組合の営業者は、事前に、金融商品取引業の登録または届け出をすることが必要となります。

金融商品取引業者には、『第一種金融商品取引業者』、『第二種金融商品取引業者』、 『投資運用業』、『投資助言・代理業』の4種類があります。 匿名組合をつくる場合、通常、このうち『第二種金融商品取引業者』への登録を検討する ことになろうかと思います。

詳しくは、金融庁の関連ホームページをご参照下さい↓
(監督官庁の問い合わせ先も記載されています)
ファンド関連ビジネスを行う方へ(登録・届出業務について)

第二種金融商品取引業者に登録するには、
 ・資本金の額又は出資の総額が1000万円以上あること
 ・金融商品取引法等を理解し、コンプライアンス・リスク管理ができる組織と人材が揃っていること
が要件に含まれます。

匿名組合などの投資組合をつくる方は、事前に監督官庁によくご相談の上、 金融商品取引業の登録または届け出の手続きを進めておいて下さい。

参考書籍:第二種金融商品取引業登録の手引き

業務提携、共同事業に関する他の契約書例

任意組合(民法上の組合)の契約書 (共同事業契約書)
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商法の抜粋 (匿名組合に関する部分)

(匿名組合契約)
第五百三十五条  匿名組合契約は、当事者の一方が相手方の営業のために出資をし、その営業から生ずる利益を分配することを約することによって、その効力を生ずる。

(匿名組合員の出資及び権利義務)
第五百三十六条  匿名組合員の出資は、営業者の財産に属する。
2  匿名組合員は、金銭その他の財産のみをその出資の目的とすることができる。
3  匿名組合員は、営業者の業務を執行し、又は営業者を代表することができない。
4  匿名組合員は、営業者の行為について、第三者に対して権利及び義務を有しない。

(自己の氏名等の使用を許諾した匿名組合員の責任)
第五百三十七条  匿名組合員は、自己の氏若しくは氏名を営業者の商号中に用いること又は自己の商号を営業者の商号として使用することを許諾したときは、その使用以後に生じた債務については、営業者と連帯してこれを弁済する責任を負う。

(利益の配当の制限)
第五百三十八条  出資が損失によって減少したときは、その損失をてん補した後でなければ、匿名組合員は、利益の配当を請求することができない。

(貸借対照表の閲覧等並びに業務及び財産状況に関する検査)
第五百三十九条  匿名組合員は、営業年度の終了時において、営業者の営業時間内に、次に掲げる請求をし、又は営業者の業務及び財産の状況を検査することができる。
一  営業者の貸借対照表が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二  営業者の貸借対照表が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるもので法務省令で定めるものをいう。)をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
2  匿名組合員は、重要な事由があるときは、いつでも、裁判所の許可を得て、営業者の業務及び財産の状況を検査することができる。
3  前項の許可に係る事件は、営業者の営業所の所在地(営業所がない場合にあっては、営業者の住所地)を管轄する地方裁判所が管轄する。

(匿名組合契約の解除)
第五百四十条  匿名組合契約で匿名組合の存続期間を定めなかったとき、又はある当事者の終身の間匿名組合が存続すべきことを定めたときは、各当事者は、営業年度の終了時において、契約の解除をすることができる。ただし、六箇月前にその予告をしなければならない。
2  匿名組合の存続期間を定めたか否かにかかわらず、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、いつでも匿名組合契約の解除をすることができる。

(匿名組合契約の終了事由)
第五百四十一条  前条の場合のほか、匿名組合契約は、次に掲げる事由によって終了する。
一  匿名組合の目的である事業の成功又はその成功の不能
二  営業者の死亡又は営業者が後見開始の審判を受けたこと。
三  営業者又は匿名組合員が破産手続開始の決定を受けたこと。

(匿名組合契約の終了に伴う出資の価額の返還)
第五百四十二条  匿名組合契約が終了したときは、営業者は、匿名組合員にその出資の価額を返還しなければならない。ただし、出資が損失によって減少したときは、その残額を返還すれば足りる。