資金決済法の規制を受けない回数券(チケット制)サービスの取引設計、利用規約・契約書作成
【資金決済法の規制対象となる回数券(チケット制)サービス】
1.回数券(チケット制)サービスとは
回数券(チケット制)サービスとは、サービスの利用権を最初にまとめて販売するビジネスモデルをいいます。回数券/チケット1枚毎に、提供されるサービスの内容、有効期間を定めることができます。
サービス提供者側にとっては、売上の確保につながる、サービス提供の計画が立てやすくなる、お得感を出したり営業のフックとして利用できるといったメリットがあります。
サービス利用者側にとっては、都度購入より安くなることが多い、サービス内容の計画を立てやすい、勝手に契約が継続更新される不安がないといったメリットがあります。
2.回数券(チケット制)サービスの導入事例
様々な業界で回数券(チケット制)サービスが導入されています。
回数券(チケット制)サービスを導入する業界の事例
・フィットネス、ヨガ、パーソナルトレーニング
・整体、リラクゼーション、各種治療院
・美容院(ヘアメイク)、ネイル、まつ毛エクステ、ヘッドスパ、ボディジュエリー
・脱毛、ホワイトニング、各種エステサロン
・各種スポーツ事業
・ダンスレッスン、モデルレッスン、ボイストレーニング
・占い
・各種スクール事業
・飲食店業
・IT/WEBの保守・サポートサービス
3.回数券(チケット制)サービスに関する資金決済法の規制
回数券(チケット制)サービスを導入する事業者は、資金決済法(資金決済に関する法律)によって、前払式支払手段の発行者としての規制を受けることがあります。
→前払式支払手段とは、次の4つの要件をすべて備えたもののことをいい、該当する場合は資金決済法の適用を受けることになります。
(1)金額又は物品・サービスの数量(個数、本数、度数等)が、証票、電子機器その他の物(証票等)に記載され、又は電磁的な方法で記録されていること。
(2)証票等に記載され、又は電磁的な方法で記録されている金額又は物品・サービスの数量に応ずる対価が支払われていること。
(3)金額又は物品・サービスの数量が記載され、又は電磁的な方法で記録されている証票等や、これらの財産的価値と結びついた番号、記号その他の符号が発行されること。
(4)物品を購入するとき、サービスの提供を受けるとき等に、証票等や番号、記号その他の符号が、提示、交付、通知その他の方法により使用できるものであること。
→これら4つの要件を満たす事業者は、第三者型前払式支払手段発行者)として財務局長等への登録、または自家型前払式支払手段発行者)として財務局長等への届出及び発行保証金の供託等が必要となります。
→ただし、これら4つの要件を満たしていても、資金決済法の適用対象外になるものもあります。
→資金決済法の適用対象であるか、それとも適用対象外であるかの判断につきましては、以下の出典・引用先に掲載されている前払式支払手段発行者チャートが参考になります。
出典・引用(一般社団法人日本資金決済業協会)
事業者のみなさまへ>前払式支払手段発行業の概要
4.資金決済法の適用対象外にするための取引設計
払式支払手段の発行者は、資金決済法の適用対象となる場合、前述したように、第三者型前払式支払手段発行者)として財務局長等への登録、または自家型前払式支払手段発行者)として財務局長等への届出及び発行保証金の供託等が必要となります。
→しかし、通常(とくに中小規模の事業者にとっては)、資金決済法の適用対象としてこれらの体制を整えることは困難です。
そのため、以下のような、資金決済法の適用対象外とする取引設計がなされています。
回数券(チケット)の有効期間を6か月以内にする
→最も簡単な取引設計となります。資金決済法では、有効期間が6か月以内である前払式支払手段が資金決済法の適用対象外とされています。
回数券(チケット)の未使用残高が1000万円を超えないようにする
→回数券(チケット)の有効期間を6か月超とする場合であっtも、未使用残高が基準日の時点で1000万円を超えない場合は、資金決済法の適用対象外となります。
資金決済法では、毎年の基準日(毎年3月末日と9月末日の年2回)のいずれかに未使用残高が1000万円を超えた場合に、自家型前払式支払手段発行者として資金決済法の適用対象となります。これらの基準日前に新規の回数券・チケットの販売を停止して未使用残高が1000万円を超えないようにする措置が考えられます。
当事務所は、資金決済法(資金決済に関する法律)の規制を受けない回数券(チケット制)サービスの取引設計に関するコンサルティング・アドバイスを行います。また、回数券(チケット制)サービスの導入を反映した利用規約・契約書の作成を行います。
以下のページもご覧下さい。
サブスクリプションの取引設計、利用規約・契約書作成
契約書ひながたダウンロード販売
書式(雛形)のダウンロード販売をしています。注釈付きです、お役立て下さい。
この書式を基にしたカスタマイズも、別途お見積もりにて承っております。
→ 回数券・チケット制_エステティックサービス利用規約
※エステティックに関する回数券・チケット制サービス提供者(エステサロン等)が、当該サービスを顧客に提供する際の、顧客(会員)に適用する利用規約(約款)のひながたです。
※この利用規約ひながたは、契約金額が5万円以内であるエステティックサービスを想定しています。(特定商取引法上の特定継続的役務提供に該当しないエステティックサービスを想定しています。)
→ 回数券・チケット制_エステティックサービス提供契約書
※エステティックに関する回数券・チケット制サービス提供者(エステティシャン、エステサロン等)が、当該サービスを顧客に提供する際の、顧客と締結する契約書のひながたです。
※契約金額が5万円以内であるエステティックサービスを想定しています。(特定商取引法上の特定継続的役務提供に該当しないエステティックサービスを想定しています。)
→ 回数券・チケット制_エステティックサービス提供契約書+概要書面(特定継続的役務提供)
※エステティックに関する回数券・チケット制サービス提供者(エステティシャン、エステサロン等)が、当該サービスを顧客に提供する際の、顧客と締結する契約書のひながたです。
※チケット制エステティックサービスを「特定商取引に関する法律」に定める「特定継続的役務提供」として扱い、クーリング・オフ制度に対応しています。
→ 回数券・チケット制_整体施術サービス提供契約書
※整体師(個人。法人の場合は整体院)が、回数券(チケット制)の整体施術サービスを顧客に提供する際の、顧客と締結する契約書のひながたです。
→ 回数券・チケット制_ピラティス・ヨガレッスン提供契約書
※ピラティス・ヨガレッスンに関する回数券・チケット制サービス提供者(ピラティス・ヨガインストラクター、ピラティス・ヨガスタジオ等)が、当該サービスを顧客に提供する際の、顧客と締結する契約書のひながたです。
→ 回数券・チケット制_パーソナルトレーニングサービス提供契約書
※パーソナルトレーナー等(個人、法人。法人の場合はパーソナルトレーニング/スポーツ/フィットネスのジム)が、回数券(チケット制)のパーソナルトレーニングサービスを顧客に提供する際の、顧客と締結する契約書のひながたです。
→ 回数券・チケット制_ピラティス・ヨガレッスン提供契約書
※ピラティス・ヨガレッスンに関する回数券・チケット制サービス提供者(ピラティス・ヨガインストラクター、ピラティス・ヨガスタジオ等)が、当該サービスを顧客に提供する際の、顧客と締結する契約書のひながたです。
→ 回数券・チケット制_整体施術・パーソナルトレーニングサービス提供契約書
※整体師・パーソナルトレーナー等(個人、法人。法人の場合は整体院、パーソナルトレーニング/スポーツ/フィットネスのジム)が、回数券(チケット制)の整体施術とパーソナルトレーニングを組み合わせたサービスを顧客に提供する際の、顧客と締結する契約書のひながたです。
→ 回数券・チケット制_あん摩・マッサージ・指圧サービス提供契約書
※あん摩マッサージ指圧師(個人。法人の場合はあん摩・マッサージ・指圧の治療院)が、回数券(チケット制)のあん摩・マッサージ・指圧サービスを顧客に提供する際の、顧客と締結する契約書のひながたです。
→ 回数券・チケット制_鍼灸治療サービス提供契約書
※鍼灸治療に関する回数券・チケット制サービス提供者(鍼師・灸師、鍼灸院、鍼灸接骨院等)が、当該サービスを顧客に提供する際の、顧客と締結する契約書のひながたです。
※回数券・チケット制で鍼灸治療サービスを顧客に提供する内容としています。
→ 回数券・チケット制_美容鍼灸治療サービス提供契約書+概要書面(特定継続的役務提供)
※美容鍼灸治療に関する回数券・チケット制サービス提供者(鍼師・灸師、鍼灸院、鍼灸接骨院等)が、当該サービスを顧客に提供する際の、顧客と締結する契約書のひながたです。
※チケット制美容鍼灸治療サービスを「特定商取引に関する法律」に定める「特定継続的役務提供」として扱い、クーリング・オフ制度に対応しています。
→ 回数券・チケット制_リラクゼーションサービス提供契約書
※セラピスト等(個人、法人。法人の場合はリラクゼーションサロン)が、回数券(チケット制)のリラクゼーションサービスを顧客に提供する際の、顧客と締結する契約書のひながたです。
→ ダンススタジオ会員規約
※ダンススタジオ/ダンススクールの運営者が、会員/生徒/受講生に対して適用する会員規約です。
※会費制に対応しています。
※会費ペイを利用する場合にも対応しています。
※チケット制にも対応しています。
※会員/生徒/受講生が未成年の場合は、親権者・保護者も、この会員規約の適用対象としています。
※末尾に『入会申込書』のサンプルもつけています。
→ 飲食店・レストラン利用規約
※飲食店/レストランの運営者がお客様に適用する利用規約ひながたです。
※「営業内容、利用目的」「予約」「お支払い」「キャンセルポリシー」「手荷物の一時預かり」「遺失物、忘れ物・放置物の取扱い」「駐車場」「Wi-Fiサービス」「利用制限事項、禁止行為」「個人情報の取扱い」「損害賠償」「免責」等に関する規定を含めています。
※No-Show(ノーショウ)対策に。
※チケット/割引券を発行する場合にも対応しています。
※イベント、催事(例:結婚披露宴、忘年会、新年会、各種レセプションパーティー)の開催にも対応しています。
『契約書作成eコース』のご利用方法
1.契約書作成のご相談 ※ひながたダウンロード販売はこちら
契約書作成eコース専用のご相談フォームに記入し、送信して下さい。
電話でのご相談もお待ちしております。
電話 050-3693-0133 / 携帯 090-4499-0133 まで。
スカイプ (ID: akiraccyo)、ビデオ会議にも対応しています。
2.当事務所からの返答
メール/電話で、契約書作成に関するお問い合わせの連絡をさせて頂きます。
3.正式依頼 ※料金(費用、報酬)の目安はこちら
契約書作成を正式依頼される場合は、その旨ご連絡下さいませ。
(必要に応じ、お見積書をお送りします。)
4.「契約書」の納品
契約書の案文を、解説をつけて納品いたします。
それをもとに、契約書内容のブラッシュアップをさせて頂きます。
必要に応じ、電子メール/電話による打ち合わせもさせて頂きます。
→WORDファイルまたはRTFファイルを電子メールに添付して納品します。
→ご要望に応じ、契約書の印刷を別途料金(送料+2部まで税別2,000円、追加1部につき税別1,000円)にて承ります。
→ご依頼のキャンセルは、契約書案文の納品前までにお願い致します。
→契約書(完成品)の納品後1年間3回まで、内容を無料で修正いたします。
不測の事態や、継続取引契約等の更新時の見直しの際、
ご利用頂ければ幸いです。
5.ご利用代金(報酬)のお支払い
※代金のお支払いは、指定口座へのお振込みでお願い申し上げます。
(契約書案文の納品前または納品の際に、口座番号等をご連絡いたします。)
→送金手数料はご負担をお願い申し上げます。
※クレジットカードによるお支払いをご希望の方はお問い合わせ下さい。対応いたします。
・行政書士には守秘義務が法律で定められています。安心してご相談下さい。
・契約書作成は、専門家の行政書士や弁護士に依頼したほうが安心です。
・サービス内容・代金は予告なく改定することがあります。ご了承下さい。